SDGsインタビュー

SDGs Interview

リサイクルと社会貢献で
地域を支え続けたい

南 純代さん株式会社日本海開発 代表取締役社長

日本海開発はゴミや産業廃棄物のリサイクルを手掛けながら、環境について学ぶ授業を開くなど、SDGsの目標達成に取り組んでいる企業です。その社長を務める南純代さんは授業では自ら講師も務めて、会社全体で社会と地域に貢献する活動を進めています。

のみ指標/「つなぐ」お人柄
要素:自然・環境

活動目標:
環境負荷を少なくするために3Rを推進しよう

入社して知った家業の大切さ

私たち日本海開発は地域から出る廃棄物を回収や収集、処理する仕事を通じて、資源の再生や循環型社会の実現を目指しています。地域の皆さんや子どもたちにも環境や資源の大切さを知っていただくために、能美市の学校での環境授業や工場見学の受け入れなども行っています。

私が父の創業した会社を受け継いで社長になったのは2018(平成30)年のこと。実は以前は会社を継ぐつもりはまったくなかったんです。子どもの頃は家の仕事について、「ゴミを集める仕事なんてイヤだなあ」と抵抗を感じていて、短大を出たあとは別の会社に勤めていました。父が病気で倒れたこともあって、日本海開発に入ることになったのですが、実際に入社してから、この会社が車椅子の寄贈や海岸の松林の再生といったさまざまな社会貢献活動に、会社ぐるみで取り組んでいたことを知りました。

父がそれらの活動に力を入れていたのは、会社を支えてくれる地域に恩返しをしたいという強い思いからだったようです。私も会社の一員としてそうした活動に携わり、廃棄物処理についても社会になくてはならない仕事であることを実感してからは、地域社会に立派に貢献している自分の会社のことを誇りに思えるようになりました。

子どもたちの真剣さに勇気付けられる

社長に就任する少し前、大学主催のワークショップに参加して、初めてSDGsについて学びました。そのときに私はこれからの社会にはSDGsの考え方が欠かせないと感じました。しかし同時に、私たちの会社はそこにつながる取り組みを、すでに父の時代から続けてきたことにも気付きました。社長になってからはこれまでの活動をSDGsの視点からとらえ直して、社員にもSDGsに取り組むことを意識してもらいながら、これまで以上に社会に貢献していくことを目指しています。

私個人の変化としては、環境授業の講師を務めることになって、地域の子どもたちと触れ合う機会が増えました。子どもたちは授業では私の思っていた以上に素直に取り組んで、能美市の未来について真剣に考えてくれます。そんな姿を見ていると、これからの社会に待ち受ける数多くの困難も、この子たちなら何とか乗り越えてくれると感じて、勇気が湧いてくるんです。会社としても、環境を守るための事業を続けていきながら、能美市の中にも外にも仲間をもっと増やして、活動を広げていきたいですね。

2030年の能美市のありたい姿は?

2030年というと、まだ時間がありそうにも、すぐにその日が来てしまいそうにも思えます。少しでも良い状態で次の世代へのバトンを渡せるように、今からできる限りの努力はしていくつもりです。

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