地域活動

奉仕の伝統を新しい時代へつなぐ

能美ライオンズクラブ

「能美ライオンズクラブ(以下、能美LC)」は、全世界で地域社会に奉仕することを目的に結成されたライオンズクラブの一つとして、設立から60年を超える歴史を重ねてきました。現在も献血やグッドマナーキャンペーンといった事業を展開しながら、従来の活動をSDGsの考え方でとらえ直し、時代にマッチした地域貢献の可能性を追求しています。


地域社会の暮らしを潤す活動に取り組む

能美LCは1962年に発足し、能美市と川北町の経営者や自営業者などを会員として、さまざまな地域奉仕活動を行っています。発足当初は福祉車両など人々の暮らしに役立つ品物の寄付が中心でしたが、時代が進んで社会が豊かになると、支援の内容もより幅広く変化していきました。

近年は市内の病院や企業と協力した「愛の献血推進活動」のほか、自動車のドライバーに早めの時刻からのヘッドライト点灯を呼びかける「思いやりライト運動」や、寺井高校の正門前に立って、あいさつや交通マナーの大切さを伝える「グッドマナーキャンペーン」など、地域に助け合いの精神を育む取り組みを続けています。

中でも独自の活動として行っている「ライオンズクエスト」は、ライオンズクラブが世界的に普及を進めている教育プログラムで、子どもたちに社会の中でより良く生活できる力である「ライフスキル」を養ってもらうことが目的です。能美LCでも小中学校の先生を対象に、ライオンズクエストを学んでもらうワークショップを過去10数年にわたって開いていて、能美市だけでなく、ほかの市町からも先生方が参加する人気の講座となっています。

「ライオンズクエスト」を学ぶワークショップの様子

能美市の行政とも手を取り合っています。2022年12月には能美市と能美市社会福祉協議会との間で、災害福祉活動の支援に関する相互連携協定を結び、災害が発生したときの物資調達やボランティア活動、情報共有などの面で協力することになりました。同じ年の10月に能美市が開設した「のみ電子図書館」には、SDGsや国際交流、語学などの分野の電子書籍185冊を寄付しました。これらの電子書籍は市立図書館の利用カードを持っている人なら、パソコンやスマートフォン、タブレットなどを通じて、どこからでも読むことができます。

SDGsを今後の活動の道しるべに

能美LCがのみSDGsパートナーズに登録したのも、地域社会を支えるというクラブの目的を踏まえた判断でした。61代会長を務めた二羽一弥さんは、「SDGsが目指そうとする社会の姿は、私たちがこれまで取り組んできた奉仕活動とも重なる部分が大きいと感じました。パートナーになってSDGsの考え方を学ぶことで、クラブの運営にも役立つと考えました」と登録の理由を教えてくれました。

コロナ禍の期間中は能美LCもなかなか思うように動くことができず、会員たちにとっては、自分たちの活動の意義や方針を見つめ直す機会にもなったといいます。62代会長の土井原弘さんは能美LCの今後について、「社会がコロナ禍から復帰し始めて、私たちも奉仕の取り組みをどのように再開するのかを問われていると思います。同じSDGsパートナーズの団体とも交流しながら、今の地域社会に本当に求められることは何かを学んで、継続して取り組んでいける活動を見つけていきたいですね」との思いを語りました。SDGsが掲げる「誰一人取り残さない」社会づくりの視点を取り入れて、これからも地域を豊かにする奉仕活動を続けていきます。

《お話をうかがった方》
土井原弘さん(能美ライオンズクラブ62代会長)
二羽一弥さん(能美ライオンズクラブ61代会長)

関連するSDGsゴール

企業・団体情報

名 称 能美ライオンズクラブ
活動紹介 「能美ライオンズクラブ」は、全世界で地域社会に奉仕することを目的に結成されたライオンズクラブの一つとして、設立から60年を超える歴史を重ねてきました。現在も献血やグッドマナーキャンペーンといった事業を展開しながら、従来の活動をSDGsの考え方でとらえ直し、時代にマッチした地域貢献の可能性を追求しています。
住 所 〒923-1121 石川県能美市寺井町ヨ47 寺井地区公民館1F

この記事をシェアする