地域活動

悩める親子に食事とふれあいを届ける

三道山子ども食堂

三道山町の三道山公民館で地域のボランティアが集まって運営する三道山子ども食堂は、障がいや不登校などの悩みを抱える親子世帯を応援する活動として2018(平成30)年にスタートしました。その後のコロナ禍に苦慮しながらも、お弁当や食品の配布、居場所づくりと学習支援などを通じて、親子たちの笑顔があふれる場を提供しています。


コロナ禍に負けず、根強く活動

三道山子ども食堂は食事の提供を通じて、障がいや不登校、ひとり親など、社会から孤立しがちな状況の親子や家族が、気軽に集まって交流できる機会をつくることが目的です。2018(平成30)年7月の第1回では野菜カレー50食を提供し、その後は月1回の開催を続けました。スタッフ手作りの食事を楽しみながら、子どもたちは遊びや勉強をして過ごし、親たちの情報交換の輪が生まれるなど、親子がゆっくりできる場所となっていました。

2020(令和2)年からは新型コロナウイルス感染拡大の影響で、子ども食堂も休止せざるを得なくなりました。しかし、代わりに障がい者世帯への弁当の配布を始めたところ、ひとり親やコロナ禍で生活に困っている人たちなどからも支援を求める声が届き、それらの世帯にも弁当や食料品を手渡すようになりました。

現在は月に5回程度の活動を行っており、弁当の配布のほか、児童の学習を支援する「三道山子ども食堂スクール」など、感染対策に配慮しながら、対象となる親子世帯の生活支援に取り組んでいます。

スタッフの笑顔が温かな場をつくる

活動を続けるうちに、地域の多くの個人の方や、地元のJAや農家、地域団体、コンビニなどからの善意で食材や食料品が提供されるようになり、さらに地域のフードバンクやフードドライブ活動からの提供品も加わって、配布する弁当のメニューも充実しています。
子ども食堂のスタッフには、ほかのボランティア団体でも活動している有志が集まって、弁当の調理や盛り付けに励み、受け取りに来た利用者たちに温かく接しています。

地域の支援でおいしいお弁当が届けられています。

代表の中川美子さんが「私たちスタッフもみんなで集まれる喜びや親子の皆さんと出会えるうれしさを感じて、楽しみながら活動できています」と語る温かい雰囲気が、生活に悩みを抱える親子たちがほっと落ち着ける居場所を生み出しているのかもしれません。
今では30人のスタッフが交代で運営し、月300人の親子が弁当を利用していますが、支援の手が届いていない世帯もまだあることでしょう。三道山子ども食堂は同様の活動が能美市やほかの地域でもさらに広がっていくことを願いながら、これからも地域の親子たちを応援していきます。

《お話をうかがった方》 中川 美子さん(三堂山子ども食堂 代表) 田中 策次郎さん(三道山子ども食堂 事務局)

関連するSDGsゴール

企業・団体情報

名 称 三道山子ども食堂
活動紹介 三道山公民館で開催の子ども食堂は、能美市内全域の「障がいのある子どもと家族」「不登校の子どもと家族」「ひとり親の家族」「生活に支援が必要な家族」など、登録された会員を対象に、地域の居場所と食事の提供を、福祉に理解のある方々の協力で開催しています。
住 所 〒923-1124 石川県能美市三道山町チ16-2
電 話 0761-58-5037
URL http://kodomo.nomi-city.net/

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