寺井地区こどもサミット
3つの小学校が集まって地域の課題を解決
2023年2月1日、寺井地区の3つの小学校の6年生が寺井体育館に集まって、「こどもサミット」が開かれました。
能美市の各小学校の6年生は、「こうなったらいいな2030年の能美」というテーマで能美市を描く「環境絵日記」や地域の資源を活かした課題解決を目指すカードゲームを通じて、SDGsについて学んできました。これまでは各小学校をリモートでつなぐオンライン形式での開催でしたが、開催3年目となる今回は、寺井地区のサミットで、初めて同じ地区の児童たちが1つの場所に集まることができました。当日は環境学習を企画した日本海開発の南純代社長が司会を務め、別の小学校の児童同士でそれぞれ6人程度のグループをつくって、カードゲームに取り組みました。
ゲームは2回行われ、「緑豊かな環境にしたら、野生動物が農作物を荒らすようになった」「九谷焼の工房を増やしたら、後継者が見つかりにくくなった」との課題に対して、グループで話し合って、カードに書かれた地域資源を使った解決案を考えていきました。各グループの児童たちはそれまでの授業で学んだ知識も活かしながら、「丸いもで動物を誘い出して、いしかわ動物園に保護してもらう」「九谷陶芸村や学校、スーパーマーケットなどで九谷焼体験を開く」といったアイデアを提案しました。
サミットの最後にあいさつした北陸ESD推進コンソーシアムの今井和愛理事は、違う小学校のメンバーともスムーズに協力して、さまざまな解決案を考え出した児童たちに感心し、「今後、皆さんが中学生、高校生へと成長した時に、この地域を救っていけるような人たちになってください」と期待の言葉を寄せていました。
授業を終えて〜児童・生徒・先生からの感想〜
○児童から
「ほかの小学校のことを知って、短い時間で意見も出し合えたので良かったと思いました」
「同じ中学に進学する人たちに会えて、いろんな発想を聞けて面白かったです」
「グループには初めて会う人もいたので不安だったけど、思ったよりうまくまとまることができました」
「グループの意見をパソコンに打ち込んでいて、どうまとめればいいか分からなくなっても、ほかの人たちが助けてくれました。みんなで協力できて楽しかったです」
○先生から
2カ月後には同じ寺井中学校に進学する3つの小学校の皆さんが、同じ場所に集まって、能美市の将来について考える機会を持てたことは、面白い体験だったのではないでしょうか。皆さんの学校生活を変えてしまった新型コロナウイルスをはじめ、社会のさまざまな問題と向き合って、どのように解決していくかを考えていく上で、今回のサミットは良い練習になったはずです。未来の時代を生きる皆さんは、多くの課題に対して知恵を絞り、解決していかなければなりません。これからもみんなで協力して、能美市の課題を解決していけるようになることを期待しています。