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中学生による海洋ゴミアートの展示とゴミ工作のワークショップを開催しました

2023.11.28#お知らせ#イベント情報

いしかわ百万石文化祭 2023 能美市地域文化発信事業「Art Project for SDGs」

「いしかわ百万石文化祭2023(第38回国民文化祭 第23回全国障害者芸術・文化祭)」の一環として、能美市内の中学生が地元の海岸に流れ着いたプラスチックゴミを素材にし たアート作品を制作するプロジェクト「Art Project for SDGs」。11月8日から12日にかけて、根上総合文化会館で開催したイベントでは、完成した作品を展示したほか、子どもたちが海洋ゴミを使ってオリジナル作品の制作を体験できるワークショップも開きました。

ゴミのアートが伝える自然の大切さ

5月の海岸清掃でのゴミ収集に始まり、7〜8月の夏休み中の作品制作を経て、約半年間のプロジェクトの集大成となったイベントでは、中学生とアーティスト・淀川テクニックが制作に励んだ作品が根上総合文化会館のアートギャラリーで展示されました。

「再生」と名付けられた作品は、海岸に流れ着いたプラスチックゴミの色や形をそのまま活かして制作されました。夜空に浮かぶ月や白山の姿、白い翼を広げて飛ぶトキ、その水辺に咲くハマナスの花といった能美市の自然を象徴する風物を、素材を貼り付けた板の上に半立体的な絵画として表現しました。

作品の横では、制作過程に密着した金沢学院大学の学生グループによるドキュメンタリー映像も上映し、海岸に多数のゴミが流れ着く能美市の現状や、アート制作を通じてゴミ問題を学んでいく中学生たちの姿を紹介しました。原画の元となった市内の中高生から募集したデザイン画案も公開して、作品の成り立ちや意義もよく分かる展示となりました。

会場には同じくゴミを素材としたアート作品として、石川県立寺井高等学校美術部の生徒たちが制作した作品や市の取り組みを紹介するパネル、アーティスト・淀川テクニック制作のゴミアートなども展示されました。来場者は若者たちが力を合わせてつくり上げたアートの出来栄えに感心しながら、作品が訴えるゴミと自然環境の問題に思いをめぐらせていました。

子どもたちが楽しくつくった海洋ゴミを使ったオリジナル作品

11日と12日にはアートギャラリーそばのふれあいサロンで、本プロジェクトを監修したアーティスト・淀川テクニックを講師に、海洋ゴミを素材にした工作に取り組むワークショップ「ゴミジナル工作 ®」を開きました。

淀川テクニックは参加した小学生やその保護者を前に、工作に使う道具の使い方を説明したあと、「何をつくるかはこちらからは決めません。皆さんが好きなものをつくってください」と自由な創作を呼びかけました。すると子どもたちは、大きさも形もさまざまなプラスチックゴミの中から思い思いに材料を選んで、保護者や講師のサポートも受けながら、素材を切ったり接着したりして、自分がイメージした作品をつくり上げていきました。

ゴミと向き合って完成させた作品は、イヌやネコなどの動物、雪だるま、ひまわりなど、それぞれの発想が見事に形になったものばかり。世界に一つだけの自分の作品を笑顔で持ち帰った子どもたちの姿が印象的でした。

未来を支える世代が SDGsを考える機会に

今回のプロジェクトでは、小中学生をはじめとする若い世代にも、能美市の海岸にゴミがあふれる現実と、そのゴミにも資源として新たな命を吹き込める可能性があることを伝えられたのではないでしょうか。能美市では SDGsの重要性を発信するために、今後も推進・普及活動を続けていきます。

○ワークショップ参加者から
・小学生
「最初は普通のネコにするつもりだったけど、いろいろ材料をくっつけていったら少し変わったネコになりました。工夫してつくっていくのが楽しかったです」
「ゴミから自分の思った通りの材料を探すのが大変でした。でも、くっつけていったら、面白い形になっていったのでよかったです」
・保護者
「親から見ると、不思議な形になったんですけど、自分の好きなものを作品にしていったらしくて、子どもが楽しそうに工作してくれたのはうれしかったですね」
「元々はゴミだったものが、ちゃんと一つの作品になっていって、子どもたちの想像力ってすごいなと思いました」

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